外部アクセス可能なディレクトリなどをApp Serviceにマウントする

最終更新日: 2020年6月12日
R8 | R9

必要な共有ディレクトリ

WagbyのWeb App Serviceに共有ディレクトリを用意し、Wagbyアプリケーション内でアップロードしたファイルや、エクスポートしたバックアップデータのファイルを書き出せるようにします。

upload_dir
ファイルアップロード時のディレクトリ
export
データのエクスポート時のディレクトリ

File Shareの作成

今回、Wagbyapp の Docker イメージを作成する設定ファイルである docker-compose.yml に次の設定があります。

...
       volumes:
            - wagbyapp-upload_dir:/usr/local/upload_dir
            - wagbyapp-export:/usr/local/export
volumes:
  wagbyapp-upload_dir:
  wagbyapp-export:

このパスをAzureのファイル/ディレクトリ共有の機能である File Share を用いて、次のパスとしてWeb Appにマウントします。

  • /usr/local/upload_dir
  • /usr/local/export

ストレージアカウント

試用版をご利用の場合、Portalの「ストレージアカウント」内に "Storage" が用意されているので、これを使います。

存在しない場合は新規にストレージアカウントを作成してください。
図1 ストレージアカウント

ここでは、リソースグループ "FreeTrialWestJapan", 名前 "freetrialwestjapandiag" となっています。

ストレージアカウントを開くと次の画面が表示されます。

図2 freetrialwestjapandiagの設定

画面のメインパネルの "サービス" 内にある "ファイル" を押下し、新規にファイル共有(のためのディレクトリ)を作成します。

ディレクトリ名説明
wagbyapp-export-dir "/usr/local/export" としてマウントするためのファイル共有
wagbyapp-upload-dir "/usr/local/upload_dir" としてマウントするためのファイル共有

画面上部のメニューにある "+ ファイル共有" ボタンを押下してそれぞれを作成します。

図3 ディレクトリ名の設定

作成ボタンを押します。結果が一覧で表示されます。

図4 二つのディレクトリを作成した

File ShareをWeb App Serviceにマウントする

次にFile Shareで作成した「ファイル共有」のディレクトリをWagbyのWeb App Service側にマウントします。

2019年2月時点では、Web Appに対するファイル共有のマウント機能は Public preview 版という扱いです。

Azure Portalから "Wagbywebapp > アプリケーション設定" を開きます。

図5 ストレージのマウント設定(1)

設定画面の下部に「ストレージのマウント」項目があります。ここで作成したファイル共有を次のように設定し、マウントします。

upload_dir設定

設定項目説明
名前upload_dir
構成オプションBasic
ストレージアカウントfreetrialwestjapandiag
ストレージ種類ファイル
ファイル共有wagbyapp-upload-dir
マウントパス/usr/local/upload_dir
図6 upload_dirの設定

export設定

設定項目説明
名前export_dir
構成オプションBasic
ストレージアカウントfreetrialwestjapandiag
ストレージ種類ファイル
ファイル共有wagbyapp-export-dir
マウントパス/usr/local/export
図7 export_dirの設定

設定の確認

次のように表示されることを確認します。

図8 設定の確認

最後に「保存」ボタンを押下してください。これを忘れると反映されません。

保存後にwagbywebappを再起動します。Wagbyアプリケーションが表示されるまで待ちます。

ファイルアップロードの動作確認

Wagbyアプリケーション内で新規にデータを作成し,ファイルを登録します。このファイルがFile Share側で参照できるかを確認します。

WagbyアプリケーションのURLが次のとおりとします。
https://wagbywebapp.azurewebsites.net/wagby/

ここでは顧客モデルを用意し、画像をアップロードした、とします。

図9 画像をアップロードした例

Azure File Storage内のupload_dirフォルダ内を確認

Azure Portalの "メニュー > ストレージアカウント > (利用しているストレージを選択) "を開きます。 さらに上部メニューから "Fileサービス > ファイル > wagbyapp-upload-dir"を開きます。

図10 保存ファイルの確認(1)

ここにWagbyからアップロードしたファイル(画像や文書ファイル)が格納されていれば共有設定は成功しています。

図11 保存ファイルの確認(2)

エクスポートの動作確認

Wagbyアプリケーションの管理画面からエクスポートを行い、バックアップデータがFile Share側で参照できるかを確認します。

WagbyアプリケーションのURLが次のとおりとします。
https://wagbywebapp.azurewebsites.net/wagby/

システム管理者でログオンします。"管理処理 > インポートとエクスポート"からデータのエクスポートを行います。

図12 エクスポート処理

Azure File Storage内のexportフォルダ内を確認

Azure Portalの "メニュー > ストレージアカウント > (利用しているストレージを選択) "を開きます。 さらに上部メニューから "Fileサービス > ファイル > wagbyapp-export-dir"を開きます。

図13 エクスポートファイルの確認(1)

data_xxx.zipファイルが用意されていることを確認します。

図14 エクスポートファイルの確認(2)