サポート > インストールガイド(R8) > R6定義ファイルからR8リポジトリへの移行

Wagby R6 の定義ファイルを R8 のリポジトリへ変換する方法を説明します。

移行元(R6)

定義ファイル

  1. はじめに現在の Wagby R6 の定義ファイルを R6 系の最新版へアップグレードします。
  2. その後、Wagby R6 でビルド処理を行います。この、最後にビルドされた状態が移行の対象になります。(xls-modelフォルダに定義ファイルがあり、かつ、この定義ファイルを用いてR6環境で最後にビルドを行った状態としてください。)

データ

最新のエクスポートファイルを(Wagby R6 の)export フォルダに保存すると、同ファイルに含まれている「マスタモデル」の値を読み込んで移行します。

(R6のマスタモデルは、定義ファイルに記述する初期値よりも、運用中に変更した値の方が最新になっています。これを移行するために、本番機で取得したエクスポートファイルを、移行対象となる Wagby R6 の export フォルダにコピーしてください。)

この作業は必須ではありません。適切なエクスポートファイル("data_" を接頭語にした、日付時刻が含まれたファイル。"data_init" と "data_build" は除く。)が見つからなかった場合、マスタモデルの初期値は定義ファイルに記載した値をそのまま使います。

移行先(R8)

初期リポジトリの状態に戻しておきます。

ご注意ください:
移行後にR6のモデル定義ファイル(Excel)を変更した場合、再びR6でビルド処理を行ってから、R8移行ツールを適用してください。

インストールした Wagby R8 の misc フォルダ内に含まれている移行ツール「RepositoryMigration-X.X.X.jar」をダブルクリックして実行します。(X.X.Xの部分にはバージョン番号が入ります。Wagbyのバージョンによって同梱されるツールのバージョンも異なります。)

図1 移行ツールを実行する
移行ツールは Java アプリケーションです。拡張子が ".jar" のファイルは Java がインストールされているコンピュータであれば、ダブルクリックで実行することができます。

変換方法に「R6からR8」を選択します。変換元Wagbyは、R6をインストールしたフォルダを指定します。変換先Wagbyは変更する必要はありません。

設定後、「移行開始」ボタンを押下します。

図2 変換方法と変換元の指定

移行が終了すると、図3のようなダイアログが表示されます。 「OK」ボタンを押下してダイアログを閉じたあと、ファイルメニューから「終了」を選択するか、またはウィンドウの閉じるボタンで本ツールを終了します。

図3 移行完了メッセージ

なお、手動での移行作業を伴う場合は、図4のようなメッセージが表示されます。 logsフォルダにあるrepositorymigration.logに具体的な変更箇所が明記されます。下記「手動での移行作業」の内容に従って修正してください。

図4 手動修正が必要な場合のメッセージ

トラブルシューティング : 実行できない

RepositoryMigration-X.X.X.jar をダブルクリックしても実行できない場合、次の方法をお試しください。

  1. Windows OS のコマンドプロンプトを開きます。
  2. Wagbyをインストールしたフォルダのmiscに移動します。
  3. 次のように手動で起動します。
    %JAVA_HOME%\bin\java -jar RepositoryMigration-X.X.X.jar

これでも実行できない場合、Java の再インストールをお試しください。(Java 8 以上)

移行ツールによって、exportフォルダに「data_R6template」が作成されることがあります。 これはWagby定義ファイル上のメールと帳票の設定が、テンプレートファイル形式に変換されたものです。

ビルド後に、このフォルダ内のファイルをインポートします。次の手順で行ってください。

  1. ビルドしたアプリケーション (wagbyapp) の bin フォルダに含まれている importR6_db.bat を実行します。(Linux OSの場合は importR6_db.sh です。)
  2. アプリケーションを起動します。
  3. メールテンプレートおよび帳票テンプレートの内容を確認します。Wagby定義ファイルの設定がテンプレート化されています。

テンプレートファイルをコピーする

上の手順で「帳票テンプレートモデル」に情報は移行されましたが、テンプレートファイル本体はまだ含まれていません。次の手順でコピーします。

  1. ビルドしたアプリケーション (wagbyapp) の upload_dir/jfcreporttemplate フォルダが存在することを確認します。移行直後の中身は空になっています。
  2. R6のxls-reportフォルダに用意していたテンプレートファイルを、この upload_dir/jfcreporttemplate フォルダにコピーします。

このあと、アプリケーションから帳票印刷のテストを行ってください。

帳票印刷がうまく動作しない場合、テンプレートファイルを手動で登録してください。詳細は「帳票 > Excel帳票 - 詳細表示 > 定義方法 > 帳票テンプレートの設定」をお読みください。

移行ツールは次のルールに従って変換します。

  • R6のマスタモデルは、R8の選択肢モデルとなります。
  • R6の簡易計算式(時間の差、生年月日、パディング)はすべて関数を使った式に置換されます。動作は同じです。
  • R6の「固定値」という型はR8では廃止されました。代わって「初期値」に式が設定されます。
  • R6の「モデル参照 - 複数の項目を連結して表示する」機能は廃止されました。式を使って同様のことを行ってください。
  • R6のカレンダビューではタイトル、場所、担当者、備考は複数の項目を指定することができました。しかしR8では1設定=1項目となります。式を使って同様のことを行ってください。
  • R6の「(固定)メール設定」はすべて「メールテンプレート」方式に変更されました。
  • R6の「(固定)帳票設定」はすべて「帳票テンプレート」方式に変更されました。
  • R6のアカウントモデル(juser)の主キー項目idは廃止されました。代わってuserid項目が主キーとなります。
  • R6のExcel一覧帳票印刷では、"画面上のデータのみ出力" と "全件出力" の2パターンが指定できましたが、R8では "全件出力" のみとなりました。
  • R6.6 Update 9 以前の版で使われていた旧方式の計算式を、現在の方式に変換します。(四則演算式ならびに初期値の式を対象とします。)
  • juserモデルを参照している項目で、juserのid項目を表示優先度に指定していた場合、これを参照モデル(juser)の主キーであるuserid項目を利用するように変換します。(juserのid項目は廃止されたため)
  • juserモデルを参照している項目で、juserのid項目を内容、有効期限、絞込項目に指定していた場合、これをuserid項目へ置換するようにします。(juserのid項目は廃止されたため)
  • juser,jgroup,jnews以外のシステム系モデルは、すべてR8最新版に置換されます。R6で、システム系モデルに適用した修正は移行されません。

モデル参照 - 複数の項目を連結して表示する

R6ではモデル参照の内容に複数の項目を連結する記述がありました。しかしR8では本表記は廃止され、代わりに式を使うことを推奨しています。

移行ツールによって、最初の項目だけが取得されます。(例えば設定欄に「empname+'('+empid+')'」と記述していた場合、移行によって参照モデルの内容は「empname」となります。)移行後に手動でこの設定を(式を使う形で)再定義してください。

カレンダビュー - タイトル、場所、担当者、備考に複数の項目を指定する

R6のカレンダビューではタイトル、場所、担当者、備考は複数の項目を指定することができました。しかしR8では1設定=1項目となります。式を使って同様のことを行ってください。

入力欄へのスタイル指定

R6では標準HTML部品に対してスタイル(CSS)を適用していました。R8ではDojotoolkitが提供する部品へスタイルを適用するようになりました。そのため表示結果が異なる場合があります。念のため目視で確認してください。

帳票出力ファイル名の命名規則

R6では出力ファイル名に式を含めることができました。R8では、R6でも用意されていた「帳票テンプレート」方式に統一されました。そのため出力ファイル名の命名規則が帳票テンプレート方式になります。

そこで出力ファイル名に式を含めていた場合、次の要領で定義を変更してください。

  1. 当該モデルに文字列型の隠し項目(かつデータベース非保存項目)を追加します。計算式で、出力ファイル名を生成させます。例えばモデルdailyreportに隠し項目outputfilenameを用意し、元の式を記述して出力ファイル名を得られるようにします。
    ${name}+"_"+${currenttime}+"_"+${userid}
  2. 移行後の帳票テンプレート定義で、出力ファイル名に上記の項目名と拡張子を記述します。このとき「"モデル名_p." + 項目名」と指定します。
    ${dailyreport_p.outtpufilename}.xls
図5 帳票テンプレート定義の設定

外部データベースの移行

R8 では外部データベースの指定がデータベースのバージョン毎に細かく指定できるようになりました。R6/R7から移行したとき、次のようになります。移行後は必要に応じてデータベースの設定を変更してください。

  • PostgreSQL は "PostgreSQL 8.2" という設定になります。
  • Oracle は "Oracle 9i" という設定になります。
  • SQLServer は "SQLServer 2005" という設定になります。

移行がスキップされるモデル

「システム」タブに含まれている以下のモデルは、旧版からの移行ではなく、新版に含まれているものを使います。すなわち、移行ツールの対象外になります。

ただし以下のモデルは除きます。すなわち開発者が変更した定義が(移行後も)引き継がれます。

  • juser
  • jgroup
  • jnews

上記以外のシステム系モデルを修正していた場合(例:メニュー体系を変更した)、手動で同じ修正を適用してください。

LDAP/ActiveDirectoryの設定

R6で利用していたLDAP/ActiveDirectoryの設定は廃止されました。R8方式の記載にあわせて再設定を行なってください。

システム定義ファイル

R6の$(DEVHOME)/env/xls-commonフォルダに含まれる、次のシステム定義ファイルを変更していた場合は手動で同じ修正を適用してください。

  • common-jfcjobschedule.xls
  • common-jfclicenseholder.xls
  • common-jfclockobject.xls
  • common-jfcmailtemplate.xls
  • common-jfcreporttemplate.xls
  • common-jfcrepository.xls
  • common-jfcworkflow.xls
  • common-jfcworkflow2.xls
  • common-jholiday.xls

カスタマイズコード

移行ツールでは、カスタマイズしたコード(Java,JSP,JavaScriptなど)は扱いません。 これらのファイルは開発者が手動で最新のR8向けコードに修正してください。

コードの修正方法の詳細は、Wagby販売パートナーへお問い合わせください。

テンプレートデータの扱い

メールテンプレート、帳票テンプレートの読み込みが必要な場合があります。詳細は「テンプレートデータのインポート」をお読みください。

データ移行

Wagbyが同梱しているシステムモデルの定義が変わっています。そのため既存のデータのバックアップを取得後、テーブルをいったん削除し、再作成を行なったあと、データのインポートを行なってください。

コマンドラインツール InitLoader.jar でインポートを行うとよいでしょう。移行処理でエラーが発生した場合はサポートへお問い合わせください。
R6 と R7/R8 ではテーブルの構成が異なります。(システムテーブルは多くの変更が加わっています。)移行に際しては R6 を残しつつ R7/R8 環境を構築することがよいので、R6 のテーブル環境は残しつつ、R7/R8 用に新しい論理データベース環境を用意し、R7/R8 環境に init_db スクリプトでテーブル定義を行ったあと、R6 のデータを移行されることを推奨します。

R6との違いは次のとおりです。

  • 古い定義ファイルを移行すると、管理処理メニューの設定が正しく行えなくなることがあります。例:「統計情報」機能は R6.7 Update 3 で提供されました。それより前の定義ファイルを R8 リポジトリへ移行すると、移行後の管理処理メニュー設定欄に「統計情報」アイコンが表示されません。そのため順番や色の設定が行えません。
この問題の対応のため、できるだけR6の最新版であるR6.10系へアップグレードしたのち、R8への移行を行うことを推奨します。