R6定義ファイルからR8への移行最終更新日: 2020年6月7日
最新のエクスポートファイルを(Wagby R6 の)export フォルダに保存すると、同ファイルに含まれている「マスタモデル」の値を読み込んで移行します。
(R6のマスタモデルは、定義ファイルに記述する初期値よりも、運用中に変更した値の方が最新になっています。これを移行するために、本番機で取得したエクスポートファイルを、移行対象となる Wagby R6 の export フォルダにコピーしてください。)
初期リポジトリの状態に戻しておきます。
ご注意ください:
Java 11 以降の環境をご利用の場合、GUI アプリケーションではなくコマンドラインでの操作となります。
インストールした Wagby R8 の misc フォルダ内に含まれている移行ツール「RepositoryMigration-X.X.X.jar」をダブルクリックして実行します。(X.X.Xの部分にはバージョン番号が入ります。Wagbyのバージョンによって同梱されるツールのバージョンも異なります。)
移行ツールは Java アプリケーションです。拡張子が ".jar" のファイルは Java がインストールされているコンピュータであれば、ダブルクリックで実行することができます。
変換方法に「R6からR8」を選択します。変換元Wagbyは、R6をインストールしたフォルダを指定します。変換先Wagbyは変更する必要はありません。
設定後、「移行開始」ボタンを押下します。
移行が終了すると、図3のようなダイアログが表示されます。
「OK」ボタンを押下してダイアログを閉じたあと、ファイルメニューから「終了」を選択するか、またはウィンドウの閉じるボタンで本ツールを終了します。
なお、手動での移行作業を伴う場合は、図4のようなメッセージが表示されます。
logsフォルダにあるrepositorymigration.logに具体的な変更箇所が明記されます。下記「手動での移行作業」の内容に従って修正してください。
RepositoryMigration-X.X.X.jar をダブルクリックしても実行できない場合、次の方法をお試しください。
移行ツールは次のルールに従って変換します。
R6ではモデル参照の内容に複数の項目を連結する記述がありました。しかしR8では本表記は廃止され、代わりに式を使うことを推奨しています。
移行ツールによって、最初の項目だけが取得されます。(例えば設定欄に「empname+'('+empid+')'」と記述していた場合、移行によって参照モデルの内容は「empname」となります。)移行後に手動でこの設定を(式を使う形で)再定義してください。
R6のカレンダビューではタイトル、場所、担当者、備考は複数の項目を指定することができました。しかしR8では1設定=1項目となります。式を使って同様のことを行ってください。
R6では標準HTML部品に対してスタイル(CSS)を適用していました。R8ではDojotoolkitが提供する部品へスタイルを適用するようになりました。そのため表示結果が異なる場合があります。念のため目視で確認してください。
R6では出力ファイル名に式を含めることができました。R8では、R6でも用意されていた「帳票テンプレート」方式に統一されました。そのため出力ファイル名の命名規則が帳票テンプレート方式になります。
そこで出力ファイル名に式を含めていた場合、次の要領で定義を変更してください。
R8 では外部データベースの指定がデータベースのバージョン毎に細かく指定できるようになりました。R6/R7から移行したとき、次のようになります。移行後は必要に応じてデータベースの設定を変更してください。
「システム」タブに含まれている以下のモデルは、旧版からの移行ではなく、新版に含まれているものを使います。すなわち、移行ツールの対象外になります。
ただし以下のモデルは除きます。すなわち開発者が変更した定義が(移行後も)引き継がれます。
上記以外のシステム系モデルを修正していた場合(例:メニュー体系を変更した)、手動で同じ修正を適用してください。
R6で利用していたLDAP/ActiveDirectoryの設定は廃止されました。R8方式の記載にあわせて再設定を行なってください。
R6の$(DEVHOME)/env/xls-commonフォルダに含まれる、次のシステム定義ファイルを変更していた場合は手動で同じ修正を適用してください。
移行ツールでは、カスタマイズしたコード(Java,JSP,JavaScriptなど)は扱いません。
これらのファイルは開発者が手動で最新のR8向けコードに修正してください。
コードの修正方法の詳細は、Wagby販売パートナーへお問い合わせください。
移行ツールによって、exportフォルダに「data_R6template」が作成されることがあります。
これはWagby定義ファイル上のメールと帳票の設定が、テンプレートファイル形式に変換されたものです。
ビルド後に、このフォルダ内のファイルをインポートします。次の手順で行ってください。
上の手順で「帳票テンプレートモデル」に情報は移行されましたが、テンプレートファイル本体はまだ含まれていません。次の手順でコピーします。
このあと、アプリケーションから帳票印刷のテストを行ってください。
帳票印刷がうまく動作しない場合、テンプレートファイルを手動で登録してください。詳細は「帳票 > Excel帳票 - 詳細表示 > 定義方法 > 帳票テンプレートの設定」をお読みください。
Wagbyが同梱しているシステムモデルの定義が変わっています。そのため既存のデータのバックアップを取得後、テーブルをいったん削除し、再作成を行なったあと、データのインポートを行なってください。
R6 と R7/R8 ではテーブルの構成が異なります。(システムテーブルは多くの変更が加わっています。)移行に際しては R6 を残しつつ R7/R8 環境を構築することがよいので、R6 のテーブル環境は残しつつ、R7/R8 用に新しい論理データベース環境を用意し、R7/R8 環境に init_db スクリプトでテーブル定義を行ったあと、R6 のデータを移行されることを推奨します。
R6の「マスタモデル」は R8で通常モデル(ストアモデル)と扱いが変わりました。これに伴い、マスタ更新者プリンシパルは再設定を行ってください。
R6との違いは次のとおりです。
この問題の対応のため、できるだけR6の最新版であるR6.10系へアップグレードしたのち、R8への移行を行うことを推奨します。
準備
移行元(R6)
定義ファイル
データ
移行先(R8)
重要
移行後にR6のモデル定義ファイル(Excel)を変更した場合、再びR6でビルド処理を行ってから、R8移行ツールを適用してください。
移行ツールの使い方
Java 11 以降をご利用の場合
%JAVA_HOME%\bin\java -jar RepositoryMigrationCUI.jar 6to8 [R6インストールフォルダ]
Java 8 をご利用の場合
ワンポイント
トラブルシューティング : 実行できない
%JAVA_HOME%\bin\java -jar RepositoryMigration-X.X.X.jar
移行のルール
手動で定義を変更する
モデル参照 - 複数の項目を連結して表示する
カレンダビュー - タイトル、場所、担当者、備考に複数の項目を指定する
入力欄へのスタイル指定
帳票出力ファイル名の命名規則
${name}+"_"+${currenttime}+"_"+${userid}
${dailyreport_p.outpufilename}.xls
外部データベースの移行
移行後に行うこと
移行がスキップされるモデル
LDAP/ActiveDirectoryの設定
システム定義ファイル
カスタマイズコード
テンプレートデータの扱い
テンプレートファイルをコピーする
注意
データ移行
重要
プリンシパル移行
マスタ更新者(jshparam_master)
R6とR8で異なる点
トラブルシューティング
注意
変更された仕様