R6.1.0
[2008.8.1] R6.1.0 を公開しました。次の内容が含まれます。
新機能
- 初期値の設定欄に、自動計算で使える関数式を記述できるようになりました。この機能を使う例として、「このデータが何回、更新されたかを記録に残す」という設定を行うことができるようになります。
- 文字列検索の条件はこれまで完全一致か部分一致のいずれかを選択するものでしたが、R6.1.0 から前方一致、後方一致も指定できるようになりました。
- R6.0.0 で繰り返しコンテナに含まれる日付型項目をカレンダビューで扱えるようになりましたが、R6.1.0 では繰り返し項目(日付)もカレンダビューに対応させました。
- CSV ダウンロード機能/アップロード一括更新機能において、これまではコンマ区切りファイルのみを扱うようになっていましたが、R6.1.0 ではタブ区切り(TSV) ファイルにも対応させました。
- 日付操作を行う自動計算関数 MOVEDAY を追加しました。
- メール受信機能について、メール本文を解析してデータとして登録できる機能を用意しました。
運用方法の改善
- インポートとエクスポート画面において、選択したディレクトリにあるモデルの数を表示するようにしました。ディレクトリ内にデータが含まれていない場合にはインポートが行えないようにしたため、誤操作によるデータの削除を防止します。
ジョブ管理機能の改善
- R6.0.1 で加わったジョブ管理機能では、スケジュール変更後にシステムを再起動する必要がありました。これを改善し、再起動を行うことなくジョブスケジュールを変更できるようになりました。
Wagby 定義ファイルの移行処理の改善
- R6.0.x 系では Wagby 定義ファイルの移行処理の最中はクリップボードを操作できないという制約がありましたが、R6.1.0 ではこの制約が解除されました。あわせて、移行処理に要する時間も短縮されました。
Wagby 定義ファイルのスリム化・改善
以下の設定は旧版において利用するケースが稀であったため、定義ファイルをスリム化し、設定欄を削除しました。
- メインメニューの選択肢。R6 ではメインメニューの表示方式は一種類のみが提供されています。
- サイドバーへのサブメニュー表示設定の選択肢。R6 では本機能はサポートされていません。
- R3 系でのテーブル名、カラム名の設定欄。R6 では本設定方式はサポートされません。
- テーブルへのデータ格納方式の選択肢。R6 では「Hibernate」に統一されました。
あわせて、以下の改善を図りました。
- メインシート、モデル項目定義シートのインデックス列をダブルクリックすることで「詳細表示」ボタンの押下と同様にシート移動できるようになりました。
- Wagby 定義ファイルにおける項目の詳細定義シートにおいて、これまでは画面上部に項目名(英語)のみが表示されていましたが、R6.1.0 より日本語名も表示するようにしました。画面動作定義シートなど、その他の設定シートについてもモデル名(日本語)を表示するようにしました。
- モデル定義シートの項目設定欄の先頭行で「追加」ボタンを押すとヘッダ行がコピーされてしまうという不具合を修正しました。
- すべての設定シートにおいて、256 文字以上の文字列を入力できない(# 文字で省かれる)という制約が解除されました。具体的には、R6.0.0/6.0.1.x では 255 文字までを許容していましたが、R6.1.0 からは 32,767 文字まで入力できるようになりました。
- メール設定シートの宛先人、CC、BCCの「追加」「削除」ボタンを廃止し、コンマ区切りで複数のメールアドレスを記載できるようにしました。
- Wagby 定義ファイルが提供する、項目の「削除」ボタンを用いずに「Del」キーで定義情報を消してしまった場合、定義ファイル変換時に異常終了になるという問題がありました。これは定義ファイル内部では項目情報が残っているためです。R6.1.0 では、このようなファントム項目を無視する処理が加わりましたので、うっかり「Del」キーで削除してもビルドエラーにはなることはありません。(ただし定義ファイル自体は肥大化しますので、「削除」ボタンを使うことを推奨します。)
R5 系から課題となっていた件の改善
- 外部キー設定において、参照先と参照元の項目名を一致させるという制約が解除されました。これによって既存システムにおけるテーブルスキーマの再利用性が向上します。
R6.0.x 系で見つかった不具合の修正
- IE7 を利用した場合、一覧表示画面において奇数行と偶数行で文字の大きさが違うという件を修正しました。
- R6.0.1 にて「文字の色やサイズ、点滅などを実現する CSS 指定を直接、行えるようにする」機能が追加されましたが、ストアモデル参照項目やテキストエリア項目では適用されませんでした。この制約を取払い、さまざまな項目で CSS 指定を行えるようになりました。
- ドラッグ&ドロップ開発の安定性が向上しました。R6.0.x 系を使った場合、一部の Excel で処理が失敗するという件が改善されています。
- import_db.batを使ってコマンドラインでインポートを行う場合に、プリンシパル情報が正しくインポートされないという件を修正しました。
- データ権限設定時、権限のないユーザでも「データ所有者」のラベルの色が赤くなっているという件を修正しました。
- 集計ビューにおいて二つのディメンジョンを指定した場合、一つ目のディメンジョンにおける小計欄が表示されない場合があるという件を修正しました。
- Excel 2007 を利用した場合に一部の帳票出力が正しく処理されないという件を修正しました。
同梱するライブラリのバージョンアップ
- 同梱する Java のバージョンを 1.5.0_16 へバージョンアップしました。
- Excel 帳票を実現するオープンソースのライブラリ Jakarta POI を 3.1-FINAL へバージョンアップしました。