はじめに
このチュートリアルでは「顧客管理アプリケーション」の開発を通して、Wagby による具体的な開発方法を学習します。
プロジェクト名の変更
はじめに、プロジェクト名(アプリ名)を設定します。
本チュートリアルでは顧客管理のアプリケーションを作成するため、今回はプロジェクト名を「顧客管理」にします。
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WagbyDesignerを起動します。起動方法はWagbyDesignerの起動をご覧ください。
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上部メニューの「環境」をクリックします。
プロジェクト名を「Wagbyアプリケーション」から「顧客管理」に変更します。
プロジェクト識別子、Javaソースコードパッケージ名は変更せず、今回はデフォルトのままにしておきます。
プロジェクト名を変更する
変更と同時に設計情報に反映されます。
これでプロジェクト名の設定は完了です。
「主キー」について
顧客モデルには文字通り顧客の情報が格納できるよう、上で「顧客名称」や「会社名称」などのモデル項目を設定しました。
ただし、これらの項目は、同姓同名や同じ会社の人だった場合、重複することがあります。
そこで、顧客モデルでは「顧客ID」という重複しない番号を1つ1つのデータに振ることで、システム内部で管理しています。
モデルには、データが重複しないモデル項目を必ず一つ用意する必要があります。
これを「主キー」と呼びます。
ここでは主キー「顧客ID」について注目してみましょう。
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先程定義したモデルを確認します。
顧客モデル
「顧客ID」の行の左端にカギのマーク
が表示されています。
このマークがついている項目は「主キー」に設定されています。
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「顧客ID」の詳細ボタンをクリックし、設定を確認します。
「主キーとして利用する」にチェックが入っていることがわかります。
主キーにする項目は、ここで設定を行います。
また、「主キーの詳細」欄の「順序を利用する」にチェックが入っています。
この場合、開始番号(1000)から順番に番号が振られていきます。
主キーの設定
ビルド~アプリケーションの起動
モデル定義が完了したので、アプリケーションの動作を確認します。
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上部メニューの「ビルド」を選択するとビルド画面に遷移します。
この画面で、
・ビルド種別の選択
初めての場合:「フルビルド」を選択
2回目以降の場合:「差分ビルド」を選択
・「ビルド終了後にアプリケーションを起動する」と「アプリケーション起動後にログオン画面を表示する」にチェックを入れる
を行った後、「ビルド実行」ボタンをクリックします。(ビルド完了まで数分かかります。)
ビルドを実行する
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ビルドが完了すると別タブが開き、アプリケーションのログオン画面(以下URL)が表示されます。
http://localhost:8921/wagby/logonPage.do
図の通り、左上には先の手順で設定したプロジェクト名「顧客管理」が表示されています。
デフォルトで用意されているアカウントでログオンします。
ユーザID:admin
パスワード:wagby
顧客管理アプリケーションのログオン画面
よくある質問と回答
- データベースの設定を行っていないが、動作しているのはなぜ?
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このチュートリアルでは、内蔵データベースを使っています。正規購入版では、OracleやMySQLといった外部データベースとの接続が行えます。
- 定義したモデルは、すべて「サービス」というメニューの中に組み込まれる?
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いいえ、メニュー構成や色など、細かく設定することができます。詳細はマニュアル「リポジトリ>メニュー」をご覧下さい。
- 画面レイアウトがシンプルですね
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最初のチュートリアルですので、画面レイアウトはデフォルト設定を利用しています。ご自身でカスタマイズすることも可能です。
詳細はマニュアル「リポジトリ>レイアウト」をご覧下さい。
- データの設計のみで画面に関する設計は一切行っていませんが、不要なのでしょうか?
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標準的な画面の操作体系はデフォルトで組み込まれていますので、設定しなくても使えます。
ただ、こちらもご自身でカスタマイズすることが可能です。
詳細はマニュアル「リポジトリ>画面機能」をご覧下さい。
今回のチュートリアルでは、最低限の設定操作でアプリケーションを作成しました。
今回試した操作以外にも、さまざまな設定を行うことでより便利で実用的なアプリケーションを作ることができます。
これから少しずつ、リポジトリ(設計情報)の設定方法を説明していきます。