SpringSecurityの動作原理とカスタマイズ最終更新日: 2020年3月14日
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資料

2019年7月4日 Wagby Tech Meet 2019 で発表した資料です。Spring Security の概要およびシングル・サインオンについて説明しています。

PDFファイルをご提供しています。

PasswordEncoderのカスタマイズ 8.2.2

Spring が提供する PasswordEncoder の仕組みに準拠した、パスワードハッシュ化のカスタマイズ方法を説明します。

1. PasswordEncoder インタフェースの実装クラスを用意する

Spring Security が提供しているorg.springframework.security.crypto.password.PasswordEncoderインタフェースの実装クラスを用意します。なお Spring Security に同梱されている PasswordEncoder 派生クラスを利用することもできます。その場合は独自クラスの作成は不要です。

2. Configuration クラスを作成する

カスタマイズクラスとして Spring の Configuration クラスを作成し、1. で用意した PasswordEncoder を Bean 定義します。

@Configuration
public class MyConfiguration {
    /**
     * {@link PasswordEncoder} の bean 定義。
     * @return {@link PasswordEncoder}
     */
    @Bean
    public PasswordEncoder passwordEncoder() {
        return new ${任意のPasswordEncoderクラス};
    }
}

パッケージ名が「jp.jasminesoft.wagby」の場合は、作成した Configuration クラスは customize/java/jp/jasminesoft/wagby/autoconfiguration フォルダにに配置してください。

3. admin, jobadmin の初期データを用意する

export/data_init/init/juser フォルダを customize/webapp/WEB-INF/export/init/juser へコピーし、item_0.xml, item_1.xml 内の <password> 要素の値を書き換えます。いずれもハッシュ化前のパスワードは "wagby" です。

"wagby" という文字を 2. で定義した PasswordEncoder に対応したハッシュ値に置き換えてください。パスワードのハッシュ値を事前に求める場合は、インターネットで公開されているサービスをご利用いただくことができます。例えば次のようなサービスがあります。[2019年3月現在]

[参考] MyConfiguration クラスのサンプル

customize/java/jp/jasminesoft/wagby/autoconfiguration/MyConfiguration.java ファイルのサンプルを示します。ここでは Spring が提供する BCryptPasswordEncoder を使ってハッシュ値を求めています。

package jp.jasminesoft.wagby.autoconfiguration;
import org.springframework.context.annotation.Bean;
import org.springframework.context.annotation.Configuration;
import org.springframework.security.crypto.bcrypt.BCryptPasswordEncoder;
import org.springframework.security.crypto.password.PasswordEncoder;
/**
 * カスタマイズ用の Configuration クラスです。
 * {@link PasswordEncoder} を独自実装に変更しています。
 *
 * @author JasmineSoft
 * @version $Revision$ $Date$
 */
@Configuration
public class MyConfiguration {
    /**
     * {@link PasswordEncoder} の bean 定義。
     * @return {@link PasswordEncoder}
     */
    @Bean
    public PasswordEncoder passwordEncoder() {
        // BCrypt を利用する。
        // ストレッチング回数には15を指定。
        // ストレッチング回数を省略するとデフォルトの10が適用される。
        return new BCryptPasswordEncoder(15);
    }
}

OIDC認証におけるユーザ識別子のカスタマイズ 8.4.0

Wagby の OpenID Connect (OIDC) 認証では、emailフィールドをユーザー識別子に用いるように設定変更しています。具体的には application.properties に次の行を出力するようにしています。[詳細...]

spring.security.oauth2.client.provider.google.user-name-attribute=email

このユーザー識別子をカスタマイズするポイントを用意しています。

具体的には、OidcUsernameResolverインタフェースの実装クラスをBeanとして登録します。customize/java/jp/jasminesoft/wagby/autoconfigurationフォルダにSampleUsernameResolver.javaを用意した例を示します。

Wagby のパッケージ名が "jp.jasminesoft.wagby" の場合です。パッケージ名は適切に読み替えてください。
@Component
public class SampleUsernameResolver implements OidcUsernameResolver {
    @Override
    public String resolve(Map<String, Object> claims, String username) {
        if ("hoge@gmail.com".equals(username)) {
            // hoge@gmail.com で認証した場合は、Wagby 側では
            // 特別に admin としてログオンさせる。
            return "admin";
        }
        return username;
    }
}
  • @Componentアノテーションを付与してBean登録するようにしてください。
  • 上の例では、"hoge@gmail.com" というアカウントを "admin" に差し替えるものです。

応用例

次のようなケースがあります。

  • メールアドレスの “@gmail.com” 部分を削除する。
  • resolve()メソッドの第一引数claimsに格納されている他のフィールドを組み合わせてユーザー識別子とする。