スクリプトを使ってみる (1) 四則演算

最終更新日: 2022年12月1日

スクリプトとは

Wagbyは任意の式を記述する「スクリプト」という仕組みを提供しています。
通常、スクリプトはプログラミング言語で記述しますが、Wagbyではプログラミングに必要な要素をブロックのようにパーツ化し、それらを組み合わせていくことでスクリプトが記述できるようになっています。

ビジュアル・プログラミング

このようなアプローチはビジュアル・プログラミングと呼ばれています。

Wagbyはビジュアル・プログラミング環境を提供することで、ノーコード (No Code) を実現しています。

ブロックで表現するスクリプト

例(加算)

「四則演算テスト」というモデルを用意します。
ここでは数値項目AとBを用意し、その足算を行う簡単なモデルを用意します。
項目A+BにはAとBの数値の和が登録されるスクリプトを設定します。

四則演算テストモデル

設定方法

  1. スクリプトを設定したいモデルの編集画面を開きます。
    モデル名の下部に用意された「スクリプト」タブをクリックします。
    スクリプトタブを開く
  2. スクリプトタブは、ブロックを並べるための画面が提供されます。開発者が並べたブロックは、最終的にスクリプトに変換され、アプリケーションに取り込まれます。
    ブロックを並べる画面
  3. はじめに、式を記述する項目を指定します。
    ここでは「A+B」項目を指定します。
    対象項目を指定する
  4. 項目を選択すると、ブロックが配置できるようになります。
    ブロックの配置ができるようになった
  5. この画面の使用方法

    設定手順の説明に入る前に、この画面の使い方を説明します。

    ブロック配置エリア
    No.機能説明
    1 ブロック群 テーマ別にブロックが用意されています。ここから利用したいブロックを選択し、2のワークスペースへドラッグ&ドロップします。
    2 ワークスペース ブロックを並べる場所です。
    3 整列ボタン ブロックがワークスペースの中央に配置されるよう整列します。
    4 拡大・縮小ボタン ワークスペースを拡大および縮小して表示します。多くのブロックが配置された時、縮小して全体を見渡すことができます。
    5 ゴミ箱 不要となったブロックをゴミ箱へドラッグ&ドロップすることで、除去することができます。
    6 保存 ワークスペースのブロックを保存します。保存することでブロックがスクリプトに変換され、アプリケーションに取り込まれます。
    7 リセット その直前にビルドされた状態に戻します。ビルド後、ブロックを変更したが、元に戻したいという場合に使ってください。
    8 コードを表示 ブロックの内容を実際のソースコードで表示します。
  6. まずは「文」タブから「…に…をセット」をクリックして選択します。
    このブロックには二つの穴が空いています。この穴に別のブロックを挿入することができます。
    文の選択
  7. 文の左側に値がセットされる項目(今回は "A+B" 項目)を指定します。
    「モデル」タブから「四則演算テスト」を、文の左側の穴へドラッグ&ドロップします。
    凸部分の位置を合わせるようにドロップすると、ブロックがはまります。

    ワンポイント

    うまくはまると "カチッ" という音が聞こえます。

    文の選択
  8. 「ID」をクリックして「A+B」を選択します。
    項目を指定
  9. 右側にはセットしたい値(今回は項目A・Bの和)を指定します。
    加算を実現するため、今回は数値ブロック群にある2つの数の合計を返すブロックを利用します。
    「数値」タブより「…+…」を選択し、2つ目の穴にドラッグ&ドロップします。
    足し算ブロックの追加
  10. 「四則演算テスト」のブロックを再び追加します。
    IDを「A」とし、足し算ブロックの穴にドラッグ&ドロップします。
    足し算の内容を追加
  11. もう一つの穴にも「四則演算テスト」のブロックを追加します。
    ブロックを右クリックし、「複製」をクリックしてコピーします。
    ブロックを複製する(1)
    ブロックを複製する(2)
    複製したブロックのIDを「B」とし、ドラッグ&ドロップします。
    2つ目の穴にブロックを挿入
  12. これで、スクリプトの設定が完了しました。
    「保存」ボタンをクリックして、スクリプトを保存します。

    ワンポイント

    ここで、下図のボタンをクリックしてみましょう。ブロックがワークスペースの中央に配置されます。

    ブロックの整列
    スクリプトが完成
  13. 設定が完了したら、ビルドします。
    ビルドする

動作の確認

  1. ビルドしたアプリケーションにログオンします。
    ログオン画面
  2. サービスメニューから「四則演算テスト検索」をクリックします。
    検索画面
  3. 「登録画面へ」をクリックします。
    新規登録画面へ
  4. 項目A,Bにそれぞれ数値を入力すると、リアルタイムに加算結果が表示されます。
    計算結果が反映される

    ワンポイント

    計算で求める項目は、読み込み専用となり編集はできません。

演習

同様に「A-B」「A*B」を実現する項目を追加し、計算式をブロックで表現してみましょう。

ワンポイント

項目ごとに計算式を用意してください。

項目ごとに計算式を用意する

ヒント

ここで用いた加算ブロックは、演算子を変更することで減算、乗算、除算、べき乗を実現することができます。

演算子を選択する

ワンポイント

計算で求める項目は、読み込み専用となり編集はできません。