別項目をグループとして扱い、値をまとめてコピーする

最終更新日: 2023年3月6日
R8 | R9

伝票モデルの「購入」欄に値を入力すると、「請求先」欄に自動的に転記される例を示します。

図1 購入欄の会社名と住所を入力する

用意された「コピー」ボタンを押下すると、複数の項目の値がコピーされます。

図2 ボタン押下により、会社名と住所が転記された

定義方法

ここでは「住所」項目にボタンを用意した例を説明します。

図3 伝票モデルの住所項目

モデル項目の詳細設定から「その他」タブを開きます。一つの項目に最大5つまでの追加ボタンを用意することができます。

図4 追加ボタンの設定
項目 説明 入力例
ボタン機能 「コピー」「クリア」「オリジナル」を選択できます。コピーとクリアはこのページで説明します。オリジナルは、任意のJavaScriptを記述するために用意されています。WDN コピー
ボタン名 任意の文字列です。ボタン機能を「コピー」「クリア」とした場合、ボタン名の標準も同じになります。(変更することもできます。) コピー
対象項目 ボタン機能を「コピー」「クリア」とした場合、対象項目を指定します。[後述] item1,item2
ボタン位置 ボタンの配置方法を指定します。「入力欄(右)」「入力欄(左)」「レイアウト名(右上)」「レイアウト名(左上)」から選択します。[後述] 入力欄(右)
レイアウト名 ボタンの配置方法が「レイアウト名(右上)」「レイアウト名(左上)」のとき有効になります。 (レイアウト名)

対象項目

コピー

次のように記述します。

[Source item1:Destination item1],[Source item2:Destination item2],...
  • "[","]" で囲み、コピー元項目とコピー先項目をコロン ":" で区切ります。
  • コンマ "," を使って複数のコピーを指定することができます。
  • 単純に項目名だけをコンマ区切りで列挙すると、コピー元項目が、この設定を行なった項目となります。つまり一つの入力値を、同時に複数の項目にコピーすることができます。

クリア

次のように記述します。

Clear item1,Clear item2,...
  • コンマ "," を使って複数のコピーを指定することができます。

クリアボタンを用意する

コピーボタンとともに、クリアボタンを用意することもできます。ボタン押下により、複数の項目の値を消去します。

図5 クリアボタン

定義方法

二つ目のボタン定義を用意します。ボタン機能を「クリア」とします。対象項目をコンマ区切りで指定します。

図6 クリアボタンを用意する

クリアできる項目

クリアできる項目は文字列型、数字型項目です。(ただし文字列型も、郵便番号住所同期やファイル型を除きます。シンプルなテキストフィールド項目のみ、となります。)

ボタンの位置を指定する

ボタンの位置を指定した例を示します。

入力欄の左

入力欄の左側に配置した例を図7に示します。

図7 入力欄の左側にボタンを配置する

定義方法

ボタン位置を「入力欄(左)」とします。

図8 ボタン位置を「入力欄(左)」とする

注意

Wagbyの標準では、入力欄の幅が標準で "100%" となっているため、上の設定だけではボタンと入力欄が横並びにならないことがあります。ボタンを左に配置する場合、モデル項目詳細定義ダイアログの入力制御タブの「入力フィールド長」に数値で長さを設定するか、スタイルの「全画面」に "width: 85%" などと設定し、入力欄の長さを調整するとよいでしょう。これによってボタンと入力欄が横並びになります。

入力欄の左と右

入力欄の左側および右側にそれぞれ配置した例を図9に示します。

図9 入力欄の左側と右側にボタンを配置する

定義方法

ボタン位置をそれぞれ「入力欄(左)」「入力欄(右)」とします。

図10 ボタン位置を「入力欄(左)」「入力欄(右)」とする

レイアウト名の左

レイアウト名の左側に配置した例を図11に示します。

図11 レイアウト名の左側にボタンを配置する

定義方法

ボタン位置を「レイアウト名(左上)」とします。また、図13で設定済みの「レイアウト名」を利用します。

図12 ボタン位置を「レイアウト名(左上)」とする
図13 レイアウト名

レイアウト名の右

レイアウト名の右側に配置した例を図14に示します。

図14 レイアウト名の右側にボタンを配置する

定義方法

ボタン位置を「レイアウト名(右上)」とします。

図15 ボタン位置を「レイアウト名(左上)」とする

レイアウト名の左右

レイアウト名の左側および右側にそれぞれ配置した例を図16に示します。

図16 レイアウト名の左側と右側にそれぞれボタンを配置する

定義方法

ボタン位置をそれぞれ「レイアウト名(左上)」「レイアウト名(右上)」とします。

図17 ボタン位置をそれぞれ「レイアウト名(左上)」「レイアウト名(右上)」とする

オリジナルボタンの処理を記述する

ボタン機能に「オリジナル」を指定し、ボタン押下時の処理を JavaScript で記述することができます。詳細...

仕様・制約

  • 本機能は文字列型、数字型項目にのみ設定できます。(ただし文字列型も、郵便番号住所同期やファイル型を除きます。シンプルなテキストフィールド項目のみ、となります。)
  • 本機能はボタン押下のタイミングで動作します。
  • コピー先の項目に値が設定されていた場合でも、このボタン押下により上書きされます。
  • この処理は Web ブラウザの JavaScript によって行われるため、サーバとのやりとりは生じません。(値の書き換えによってサーバのスクリプトが動作することはありません。)
  • 一覧更新画面には対応していません。
  • 1つの項目を、同時に複数の項目にコピーすることができます。
  • コピー元とコピー先は項目の型が同じである必要があります。
  • 繰り返しコンテナ内の項目同士はコピーできます。コピー元、コピー先にはそれぞれ「繰り返しコンテナ名/項目名」と記述します。
  • 繰り返しコンテナ内の項目にボタンを配置する場合は、レイアウト名への配置は行えません。入力欄への配置のみとなります。
  • 繰り返し項目に本設定を適用することはできません。
  • ボタンを「レイアウト名(左上)」「レイアウト名(右上)」に配置する場合、異なるレイアウトに配置することはできません。同じレイアウト内に配置してください。
  • コピー元が通常の項目で、コピー先が「繰り返し項目」または「繰り返しコンテナ内の項目」という指定を行うことはできません。
  • コピー元が「繰り返し項目」または「繰り返しコンテナ内の項目」で、コピー先が通常の項目という指定を行うことはできません。
  • コピー元およびコピー先はテキストフィールドまたはテキストエリアである必要があります。テキストエリア(リッチ)には対応していません。
  • コピー先に、ウィザードで別の画面にある項目を指定することはできません。
  • コピー元およびコピー先に読み取り専用項目(参照連動項目や自動計算項目など)を指定することはできません。
  • コピー元およびコピー先に隠し項目を指定することはできません。
  • コピー元とコピー先が他モデル参照(検索)項目の場合は動作しません。 R8.3.0 で動作するようになりました。
  • 権限によってボタンを非表示にする設定には対応していません。
  • 本機能はスマートフォンには対応していません。
  • 画面ごとに制御することはできません。設定すると登録、更新画面それぞれにボタンが用意されます。