リポジトリのバックアップとリストア

最終更新日: 2022年1月31日
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リストア(リポジトリの復元)

「運用」メニュー内の「リポジトリ」タブで、リポジトリのバックアップとリストアを行うことができます。

多くのバックアップファイルがある場合、図1の赤枠部分に任意の文字列を入力することで、フィルタ処理による表示の絞り込みを行うことができます。

運用メニューのリポジトリタブ

バックアップリストから任意のリポジトリを選択し、「リストア」ボタンを押下すると、その時点のリポジトリに戻す(復元する)ことができます。

任意の時点のリポジトリをリストアする

旧バージョンのリポジトリを読み込む

旧バージョンでバックアップされた zip 形式のリポジトリファイルを直接、読み込むことができます。読み込み時に移行処理が適用されます。

リポジトリ読み込み後のビルド

ワンポイント

新しいリポジトリを読み込んだあとは「フルビルド」を行ってください。

リポジトリをリストアしたときに表示されるダイアログ

初期リポジトリ

Wagbyをインストールした直後に含まれている「初期リポジトリ」を使って、インストール時の初期状態(ユーザモデルが未定義、システムモデルが初期状態)に復元することができます。

初期リポジトリに戻す

重要

初期リポジトリは(後述する)「リポジトリファイルを読み込む」処理でも利用します。このファイルを削除してはなりません。

手動バックアップ

現在のリポジトリのバックアップを作成することができます。メモを残すと、リストア時に探しやすくなります。

リポジトリの手動バックアップ

自動バックアップ

ビルド画面では標準で「ビルド時にバックアップを行う」が有効になっています。メモを残すことで、保存リポジトリの一覧から探しやすくなります。

このチェックをはずすと、リポジトリの自動バックアップは行われません。

リポジトリの自動バックアップ

リポジトリをファイルとして取得する

バックアップリストから任意のリポジトリを選択し、「ダウンロード」ボタンを押下すると、そのリポジトリファイル一式をzip圧縮ファイルとしてダウンロードすることができます。

ダウンロード

ダウンロードファイルは "wrb_" という接頭語のあとに日付時刻情報が付与された zip 圧縮形式です。

ダウンロードされたファイル

リポジトリファイルを読み込む

zip圧縮形式のリポジトリファイルをアップロードすることで、WagbyDesignerに取り込むことができます。 「ファイル選択」ボタンを押下して、リポジトリファイル("wrb_" ではじまる zip 圧縮形式)を指定します。

ファイル選択とアップロード

ファイル選択後、「アップロード」ボタンを押下することで、バックアップリストに格納されます。

アップロード

無制限開発ライセンスご利用の場合

GitやSVNなどのバージョン管理ソフト利用時、repository/trunk フォルダ内を直接クローン(チェックアウト)するとライセンスエラーとなる場合があります。本現象発生時は、一度 trunk 内のファイルとフォルダをすべて削除した上で、再度 wagbydesinger の運用タブからリポジトリのリストア処理を行ってください。

操作例 他者が作成したリポジトリを読み込む

別の開発者によって設計されたリポジトリを、自分の開発PCにロードする(読み込む)手順を説明します。

バックアップを忘れずに

このリストア処理により、それまでのリポジトリは消去されます。開発途中のプロジェクトがある場合は、リストアの前に現在のリポジトリのバックアップを取得してください。

無制限開発ライセンスご利用の場合

他の開発者のリポジトリを自端末にリストアする場合は、関係する開発者のすべての申請IDが、この(読み込ませようとしている)リポジトリに含まれている必要がございます。詳細はWagby購入元のパートナーへお問い合わせください。

  1. 運用メニューの「アップロード」欄から「ファイル選択」ボタンを開きます。ファイルダイアログが表示されるので、読み込むリポジトリファイル(通常は "wrb_" で始まる、zip 形式ファイル)を指定します。
    ファイルの選択
  2. ファイル選択後、「アップロード」ボタンを押下します。
    アップロード
  3. アップロード後、すぐにリストアを行うかどうかを確認するメッセージが表示されます。ここでは、リストアするを選択した場合を説明します。
    すぐにリストアを行うかどうかを確認するダイアログ
  4. リストア処理中です。
    リストア処理中
  5. リストアが完了すると、モデルが表示されます。フルビルドを行うと、アプリケーションが生成されます。
    リストア完了
  6. 運用タブを確認すると、リストアしたリポジトリが「バックアップリスト」に含まれていることがわかります。
    バックアップリストを確認する

コマンドラインによる操作

バックアップ8.5.0

misc フォルダからコマンドラインでリポジトリのバックアップを取得することができます。Designerは起動していない状態で操作できます。

書式

lib/ant createwrb -Dmemo=バックアップ時のメモ

現在の repository/trunk を zip 形式とし、repository/branches にバックアップファイル (wrb_XX.zip) を作成します。XXは実行時の日付時刻です。

> lib/ant createwrb
> lib/ant createwrb -Dmemo=初回リリース
メモとなる文字列に空白を含めることはできません。(空白があったとき、空白の前までの文字列が有効となります。)

リストア8.3.4

repository/branches にある任意のリポジトリファイルを repository/trunk に展開します。Designerは起動していない状態で操作できます。

書式

lib/ant getzip -Drepofile=../repository/branches/バックアップファイル.zip

コマンドライン操作で初期リポジトリに戻す場合、次のようにします。

> lib/ant getzip -Drepofile=../repository/branches/wrb_20180130_0000001.zip

トラブルシューティング

リストアに失敗する。

WagbyDesignerを起動している Tomcat コンソールまたは logs/catalina.out にエラーメッセージが記録されます。この内容を確認してください。あわせて、次の点をご確認ください。

  • Wagbyをインストールしたフォルダの直下に repository およびrepository/trunk, repository/branches フォルダは存在していますか。これらはリポジトリ管理に必要です。
  • repository/branches フォルダに初期リポジトリファイル wrb_20180130_0000001.zip は含まれていますか。リストア時に、このファイルを参照します。
  • repository/branches フォルダに含まれている初期リポジトリファイル wrb_20180130_0000001.zip は、古いものを使っていませんか。このファイルはインストールされているバージョンの Wagby によって内容が異なります。必ず、インストール時に含まれているファイルをお使いください。理由があって差し替える場合はこちらの手順に従ってください。
  • 無制限開発ライセンスと、プロジェクトライセンスが混在していませんか。混在している場合、リストアを行うことはできません。
  • 無制限開発ライセンス利用時は、購入時に変換されたリポジトリファイルを用いる必要があります。詳細は販売パートナーにお問い合わせください。
  • 無制限開発ライセンスをサブスクリプションで契約している場合、契約更新にあわせてライセンスキーが変わります。そのため読み込もうとしているリポジトリと、新しいライセンスキーの紐付けが必要です。なお、この紐付け処理には申請IDが必要になります。詳細は販売パートナーにお問い合わせください。
  • 他の開発者のリポジトリを自端末にリストアする場合は、関係する開発者のすべての申請IDが、この(読み込ませようとしている)リポジトリに含まれている必要がございます。詳細は販売パートナーへお問い合わせください。
  • GitやSVNなどのバージョン管理ソフト利用時、repository/trunk フォルダ内を直接クローン(チェックアウト)するとライセンスエラーとなる場合があります。本現象発生時は、一度 trunk 内のファイルとフォルダをすべて削除した上で、再度 wagbydesinger の運用タブからリポジトリのリストア処理を行ってください。

ビルド時のバックアップファイルがDesignerから参照できない。

ウィルス対策ソフトが原因となっていることがあります。ファイル除外設定を行ってください。

もっと詳しく

技術情報

wrb.properties

作成されたzip形式のバックアップファイルには、wrb.propertiesというファイルが含まれます。これはモデル名など、バックアップファイルの内容を説明するための内部情報となっており、リストア時に用いています。

リストア後、すなわち repository/trunk フォルダに展開されたあとは wrb.properties は利用されません。そのためバージョン管理の対象外としてください。